瓦葺き・入母屋造りだが基本構造は寝殿造り、垂木の先端に到るまで随所に豪華な鍍金の装飾金具があしらわれ、その垂木も普通の二重ではなく三重になっているなど、他に寺院建築として似た例があまりない華麗な装飾性は、この建物が元々はお寺の金堂ではなく、御所(皇居の建物)、それも日本の天皇家の宮殿でもっとも重要な正殿であり即位礼などが行われる紫宸殿だったから。
よって仁和寺の金堂だからというだけでなく、近世以前の御所の様子が分かる貴重な遺構として、国宝に指定されている。近年大規模な修復工事が行われ、特に蔀戸の黒漆塗りに金の金具の輝きは華麗。黒漆は紫外線に弱くいずれこの光沢を失ってしまうので、今のうちにしっかり見ておきましょう。
仁和寺も応仁の乱と続く戦国時代でほとんどの堂舎を失い荒廃し、徳川幕府が責任をもって再興したのが現在の伽藍で、ここが門跡寺院(親王が住職を務める権威の高い寺)筆頭で天皇家と深い関わりを持つことから、慶長年間に造営された紫宸殿を天皇家が寄進したのがこの金堂。
豪華な建築ながら実際の大きさよりもこじんまりと、慎ましく見えるように絶妙にデザインされているのも、これが紫宸殿だったからであろう。時々公開される内部に入ると、外から見た感じよりもはるかに大きな建物であることに気づく。天井板を貼らず化粧天井で処理されていることもあり縦方向にも大きく広がった内部空間には前面に阿弥陀浄土を表す壁画が施されている。なおここの本尊は真言寺院では比較的珍しい(薬師如来、大日如来が多い)阿弥陀三尊で、この新しい金堂のスケールの大きさに合わせて旧来の、平安時代の阿弥陀三尊(国宝・現在は霊宝館に展示)よりも一回り大きな三尊像が新たに...
Read more仁和寺金色堂は京都仁和寺の本堂であり、寺全体の精神的中核を成す寺院です。江戸時代初期に建てられた、典型的な桃山様式の木造建築です。もともとは京都御所の一部でしたが、後に仁和寺に移されました。金堂の外観は荘厳で威厳に満ちています。屋根は姑の家の屋根で、柿葺きです。内部には本尊の阿弥陀如来が祀られ、左右に観音菩薩と大乗菩薩が安置されています。堂内は豪華に装飾され、仏像は荘厳で、深い宗教的、芸術的価値を示しています。金堂は宗教活動の重要な場所であるだけでなく、王室と仏教の深いつながりを反映しています。世界文化遺産である仁和寺の金色堂は、その深い歴史的遺産と静かな仏教の雰囲気を体験するために、数え切れないほどの信者や...
Read more京都府京都市右京区御室大内33にある世界遺産の真言宗御室派総本山仁和寺の中にあります。
境内の北側に位置する金堂は、仁和寺の本堂です。現在の金堂は1613年造営の内裏紫宸殿(だいりししんでん)を移築したものであり、当時の宮殿建築を伝える現存最古の紫宸殿(ししんでん)として、国宝に指定されています。
堂内には、本尊である阿弥陀三尊像や四天王像などが安置されています。
※紫宸殿・・・御所の中心的建物 ※宮殿建築・・・天皇が使用する建物の総称
アクセスは、 京...
Read more