3度目の訪問。久しぶりに訪れたが内部は改装したのかずいぶん綺麗になっていた。ただ、猛暑の中、松代の町を散策した後に館内には大型扇風機だけで空調がないというのは辛かった。駐車場有、入館料は一般400円。
さすがに象山の事績に特化した記念館だけあって、遺品や史料のコレクションは充実している。象山は幕末の松代が生んだ巨人で、洋学のみならず儒学、国学、漢学にも精通し、偉大な頭脳の持ち主だったことは間違いない。ただ、性格的にはあまり友達になりたくないなあ、という印象の人だ(笑)。勝海舟や高杉晋作も象山のことを「法螺吹き」だと言ってるしね。彼は下級武士の出身ながら、自著「佐久間氏略譜」では名族の三浦氏流佐久間氏の出であると主張している。織田信長に仕えた佐久間信盛や盛政の家系というのだ。しかし、これは全く当てにならない。佐久間家は象山も含めて数代前から連続して養子でつないできた来た家で、家禄も少なく名ばかりの家である。よく象山の先祖は大名にもなった佐久間氏だという人がいるが、ばからしい話である。そんな些末なことは象山の偉大な業績に比べて何の意味もないだろう。しかし、象山自身が家系を自慢したりしてるから、彼の科学性、実証性、合理性にもちょっとケチがつくかな?
佐久間「象山」の読みについては「ぞうざん」と「しょうざん」の2説がある。地元の山の名前が「ぞうざん」だから、このほうが有力に思えるし、地元の人もそう呼んでいるようだ。この記念館の正式名称も「ぞうざんきねんかん」だ。ただ、象山自身が「しょうざん」と名乗っていたという門弟の証言もある。また、象山自身のメモ書きが残っていて、それによれば(学識をひけらかして少し回りくどい書き方のメモだが)「しょうざん」と読むのが正しいようだ。あまり意味のない論争かも知れないが、個人的には「しょうざん」と呼ぶようにしている。私のPCの入力システムでも「しょうざん」...
Read moreWearing sunglasses and striding majestically on a white horse, it's no wonder that even the great Commodore...
Read more攘夷の風潮に抗い、開国による富国強兵を唱えた先覚者であったがゆえに非業の死を遂げた、佐久間象山の事績を後世に伝える記念館です。 当時の日本において象山が一級の知識人であったことは疑いないのですが、傲岸不遜な嫌われ者だったのと、吉田松陰の密航未遂に連座して失脚した後に暗殺されたため、理解者はいても後継者はおらず、後世への影響も限られたものとなりました。 暗殺されたのも信念に基づくと言うよりは不要心極まりない行動の結果であり、偉人として広く敬愛されることはこの先もなさそうですが、博覧強記の得がたい人物であったことはここの展示からも伺い知れます。 興味のある方がどれぐらいいるかはわかりませんが、お...
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