【人生最期の食事を求めて】さりげなく上質な札幌町中華の代表格。
いわゆる「町中華」という用語が普及したのは、あるフリーライターによる“町中華探検隊”の活動が次第に浸透し、現在は市民権を得たと言える。 けだし町中華とは、円卓はなく広東料理や四川料理という高級中華系ジャンルに属さず、リーズナブルなメニューが揃う店と定義づけられるだろう。 ラーメン、餃子、チャーハン、麻婆豆腐等といった馴染み深いメニューが揃っているのがその特徴である。 そういう意味では、全国津々浦々に町中華は地域に根ざしながらその存在感を維持している。 とはいうものの、経営者の高齢化や後継者の継承不足という課題の表面化は否めない。 さらに、時代の変化や作り手の味覚の変化による味の劣化も表出し始めた現代において、私たちが町中華に託する未来展望は決して明るくはない。
そんなことをひとり寡黙に考えながら、私は外国人観光客が蠢く狸小路商店街を擦り抜けた。 いわゆる二条市場は、私の行く手を阻むようにいっそう混雑を極めていた。 その混雑を回避しながら昼食の選択をふと考えた。 この混雑からして海鮮系という選択は当然にしてない。 といってこの周辺で何があるだろうか?
私の脳裡に先程までよぎっていた未来展望。 『そうだ、天坊だ』という駄洒落にかこつけたひらめきに導かれて店に急いだ。
14時前だった。 ともすればラストオーダーすら終えているかもしれない。 寸分の不安を抱きながら、暖簾のないシンプルな外観の中華料理店らしからぬ店に入っていった。 曇る眼鏡が視界を遮った。 「いらっしゃいませ。空いている席にどうぞ」 薄暗いながら満席近い店内に、弾むような曇りのない声音の女性スタッフの声が響いた。 霞む視界の目前に輪郭のぼやけた空席を見出すことができた。 すぐさまメニュー表を覗き込んだ。 右隣の男性客は見たところ定食を、左の隣の夫婦と思われる男女の客はラーメンを食べているようだ。 ここ数日の食生活を考えると、「肉ニラ卵定食」(1,050円)が誘惑を最も強く感じた。
さっそく大将が背中を丸め、大きな中華鍋に油を注ぎ、ガスの熱を強めた。 中華鍋とガスコンロの激しい擦過音。 時折憤怒するように燃え上がる火焔。 土砂降りの雨のような料理音。 オープンカウンター越しに躍動する大将の調理姿は、前菜のようなものである。 他のオーダーが入ってもその寡黙と躍動は不変のようだ。 次々とマルチタスクをこなしながら、目前にそれは現れた。 肉ニラ卵からは幾条もの湯煙が交わりながら昇っては消えてゆく。 そこに箸を入れ、思い思いに持ち上げると尚のこと行く手を遮るように湯煙が沸き立つ。 ニラと卵ともやしの混交を持ち上げて頬張ると、得も言われぬ食感がごはんを催促した。 豚肉と人参、そして木耳の混交は、また異なる歯ごたえをもたらすもそこに相通じるのは味付けの絶妙である。 『この絶妙は、未来に継承することは可能なのだろうか?』 時折スープの柔和な味わいを楽しみながらそう思った。 難解極まるドイツの哲学者イマヌエル・カントのコペルニクス的転回はないにしても、 前述したように時代と味の変化と進歩は不可逆的であり不可分の関係性にある。 が、それにしても人間には理想の味覚の限界はというものがあるのだろうか? 答えの出ない難題はさておき、完食は容易だった。 その時、目の前に突如として作りたてのチャーシューが私を牽制し誘惑するかのように置かれた。 糸に巻きつけられた肉感、表面の神々しいほどの照り。 まるで生贄が神聖化した一瞬のように思えて、会計を忘れてしまいそうになるほどに目を奪われた。
我に帰って薄暗い店内から外に出ると、午後の柔らかい日差しが雪に反射してやけに眩しく感じた。 その眩しさが私の思考を再び刺激して、カントの命題と味覚の限界についての解決のつきようのない命題に思い悩む...
Read more白地の壁に独特の書体で店名が書かれているため、興味を引きますが、内部は気の衒ったところのない一般的な食堂となっています。店内は狭く、席数も10席程度。給仕される料理も、内装と同様に気の衒ったところのない一般的な中華料理であるため、観光客向けというより地域住民御用達の食堂、といった感じです。 そのため、見た目・味付けも観光客を阿るようなところは一切なく、王道の中華料理が給仕されます。しかし、店主一人で切り盛りしているにも関わらず、注文から給仕、会計に至るまで手早く、あまり待たせすぎるようなことがありません。それにもかかわらずいずれの料理も味付けはしっかりとしており、最後まで美味しくいただくことが出来ます。 入口に段差があるため、車椅子等の障碍を持つ方、大きな荷物を持つ方はやや利用しづらいと思います。
The name of the diner is written in a unique font on the white wall, which attracts interest, but the interior is an ordinary diner without any pedantic touches. The interior is small, with only about 10 seats. The dishes served here is the same unadorned Chinese food as in the interior, so it's more like a diner for local residents than for tourists. Therefore, the dishes are not at all tourist-oriented in appearance or flavor, and is served in the manner of a typical Chinese-like diner. However, even though the diner is run by the owner alone, everything from ordering to serving and paying the bill is quick, and there is never too much waiting. Nevertheless, all dishes are well seasoned and delicious to the last bite. The entrance to the diner has steps, so it is a little difficult for wheelchair users and people with large...
Read more食べログ百名店巡り
札幌最強町中華『天坊』さん
札幌市中央区の「創成川」とそれに並行する「創成川通り」の東側の地区である「創成川イースト」にある札幌の最強町中華に行ってきたどー🚇️💨 ここはすぐ道を挟んで「二条市場」、ちょっと行けば「狸小路商店街」とゆー観光客で賑わう一角 ゴミゴミしてる所はなるべく避けたかったが、リーズナブルな価格でおいしー💕町中華が昨年百名店に選ばれたとあれば、これは行かざるをえないやろー👊😆🎵 町中華の名店といえば… ①早い、安い、旨い❗ ②メニューが多い(定食メニューも) ③炒飯が旨い とゆーおらなりの勝手な思い込みがあるが、はたしてどーでしょ~? 店の外観はちょっとイメージしてた、いわゆる赤のれんのかかってるよーな町中華ではなかった ちょっとがっかり😖⤵️ オープンは11時、開店するとガテン系のお客さんがぞろぞろと列をなして入店 店内はあっちゅーまに満席🈵️に❗️ そのほぼ全員が「レバニラ定食」をちゅーもんしとる どーやら名物料理はこれのよーだが、レバーはそれほど好きではないので、王道の炒飯と札幌ではあまり見かけないタンメンを注文してみた🎵 一番手に入店したお客さんには、メニューを聞いてからわずか2分ほどで料理が出てきた 早っ🤣❗ ワンオペにも関わらず、十数名の注文を一気にさばく店主 おー!中華ならでわの火力の強さと中華鍋を激しくふる様は、さっすが~名人芸❗️と拍手喝采👏👏👏を送りたくなる メニューを眺めると、やっぱり定食メニューが多い 10分ほどで、タンメンが着弾 野菜たっぷりであっさりながらも、しっかりラードが効いててコクがある味わい ラー油をぶっかけて食べると旨さ倍増💕🙌 次は炒飯 パラパラ系ではなく、どちらかとゆーとしっとり系の炒飯 う~ん、この店オリジナルのスープを使っているのか、奥深くかつ芳ばしい味わいで、まさしく王道をゆく味❗うっま~😌🌸💕 ここの全メニューがウメ~にちがいないことを確信した なんでもっと早く来なかったんだろー 町中華ながら食べログ百名店に選ばれる味、しかと見届けた🤣 今度は定食メニューも試してみて~な また...
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