Tanikawa Akasaka — Restaurant in Tokyo

何度か満席と断られ、この日も赤坂2丁目へ向かう途中にのぞいたところ、女将さんからどうぞと声をいただきました。

昼はメニュー1つしかありませんがよろしいでしょうかと聞かれましたがそれが目当てですから全く問題はないのです。

L字カウンターと4人掛けテーブルが2までは見渡せましたが、まだリサーチが不十分です。

先客はカウンターに2組、テーブル席に1組、後から入ろうとのぞかれる方々を丁重にお断りされる女将さんからは予約でいっぱいとのこと。

ラッキーだったなと予約無しで来たことの無謀さを知りました。

席は空いていてもランチですからお客さんも時間に制約ありの方々多数、その時間内にどんなおもてなしが出来るかを女将さんは大切にしているのだと感じながらお茶をすすりました。

だから空いているように見えていても空いていない。席に余裕があるとかではないんだなと察しました。

やがてお盆に載せた料理が供され、お椀をすすると赤出汁で、そこから豚肉ともやしのしゃぶしゃぶをいただき、もやしを口に入れた刹那、今日のランチを確信しました。

焼き物のブリの底にお出汁をまとった大根、魚の皮目はぱりっと、中はしっとりと、大根は薄めでしたがもっと厚くしてもらいたいくらいに響きました。

漬けマグロも部位を変えて丁寧に味付けされており、これを丼で出してもいいほどに。お豆腐は自家製の寄せ豆腐のようで市販品とは異なる味わい、箸休めのお新香もいいアクセント、お米も炊いているところを見たわけではありませんが、土鍋かガス炊きのようなふっくらした炊き上がりでした。赤出汁はしじみ、最後に残した甘味まで一切手抜かりありませんでした。

最後におしぼりを使うとほんのり香りが立ち、ここにも何か仕掛けあったんだなと気づきました。

この界隈で生業をし、昼はあちこちへと出かけ、もう30年になりますが、こちらの店に入らずにいたことは大きな損失でした。

しかし、知れて良かった。お会計を済ませ会社へ戻る間も余韻がずっとずっと消えずに残りました。

いちばん大切な誰かをお連れするならこちらでしょう。これこそがおもてなしそのものだと感じました。...

Simple food served simply. I am not Japanese so I can only imagine that this is what used to be home cooking before today’s busy schedules arose. I came at lunch and people were being turned away as the seats...

2023/12/XX...