昭和の文豪の池波正太郎が愛した、今はなき名店「松鮨」で番頭を務めていた方が開いた店です。 松鮨の元常連客の多くが、現在こちらの店に通っています。また全国から食通の方が通われているそうです。
お店の看板メニューは鯛(タイ)と鱧(ハモ)です。
一年を通して提供される鯛は、「担ぎ」という浜と店を直接繋ぐ特別な魚卸から仕入れています。 その日漁でとれた一番良い魚は市場での競りには出ず、担ぎを通じて京都へ生かしたまま運搬され、朝締めたものが限られた店に直接届くようです。 塩でいただく新鮮な鯛は、弾力のある噛み心地で、素材の旨みが感じられます。
夏には、韓国産の鱧を使った落とし寿司や棒寿司がいただけます。 韓国産の鱧は国産よりも高級で、皮や骨が柔らかく、脂の乗りが良いとされているそうです。 ふわふわで皮や骨も口に残らず、今まで食べていた鱧とは別物、絶品でした。こちらは別途予約が必須です。
特にお勧めは上記の2つですが、他のネタも幾つか紹介します。
・甘エビ昆布締め:龍皮昆布(お節の昆布巻きに使われる高級昆布)が贅沢に使われ、上品に引き出された甘エビの甘味と弾力を楽しめます。 ・ネギトロ巻き:九条ネギの芯部分のみを使い、サラッと溶ける薄い繊細な海苔を巻いています。海苔を噛んだ瞬間にパリッと音を立て、食べ進めるとネタとシャリと海苔が口の中で同時にほどけます。 ・川千鳥:千枚漬けで鯛、酢飯、木の芽を包み、上から昆布を巻いて半分に切ったものです。二つに切られた寿司を並べると、賀茂川で遊ぶ千鳥の格好になることから名付けられたようです。冬限定の寿司で、先代が修行していた松鮨で考案されたものです。松鮨が紹介された池波正太郎著のグルメ本にも川千鳥の写真が載っています。 ・玉子:魚のすり身三種、玉子、みりん、酒、砂糖、塩で作られています。お酒の香りが感じられます。 ・椎茸木の芽:甘く煮た椎茸と木の芽の細巻きです。京都市内の鮨屋はコースの締めに玉子を出す店が多い中、こちらのお店は椎茸木の芽が出されます。木の芽の香りが口の中をサッパリとさせます。
現在のご主人は二代目ですが、先代の下で約20年修行されており、腰が低く柔和な印象ながらも、握られる寿司からは真面目で丁寧な仕事が感じられます。 お店は肩肘張らずゆっくり過ごせる雰囲気ですので、一人でも気軽に訪れやすいと思います。
支払いは現金のみ、駐車場は無いようです。 6席しかないので訪問時...
Read moreおまかせは10貫1万円です。行くときはいつも、おまかせではなく、前もって季節の魚をお願いしています。絶品タコの柔らか煮に始まります。今回(‘23.8/11)は、ふわふわで甘みのある韓国産鱧の落とし、お店のイチオシ天然の鯛、ヒラメ、とろけるような淡路の赤ウニ、肉厚の宮津天然鳥貝、旬の新子、イカこのわたなどのつまみを食べ、鯛、ヒラメ、鱧、新子、穴子、たまご、イカの握り。九条ネギの芯だけを使ったお店独自のネギトロ、清涼感広がる椎茸木の芽の細巻は、香り豊かな海苔も格別な逸品で、締めにいつも頼みます。あらかじめの予約であれば、予算に応じて、おまかせ以外の季節の新鮮な魚が食べられ、お酒の持ち込みも可能なので、よく利用します。天然の魚のみを使っ...
Read more以前のことは分かりませんが、現在はお昼でも¥6000のコースか単品のみのようです。 お昼に伺いました。 シャリが少なめで、12貫¥6000のコースではお腹が足りず2貫追加して¥7700でした。 お味は良好でしたし、お店の方も感じ良かったですが、お昼からはちょっと贅沢ですね、、、。お味のレベルも美味しいですが、価格的に考えるとそこまででは? ランチに¥3000前後のメニューがあればま...
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