自分でコーヒーor紅茶、幾つか種類のあるケーキをチョイス出来る、お得なケーキセット¥700（温かい紅茶、チーズケーキ、コーヒーゼリー入りアイス）をいただきました。

6月の中旬、この日の気候は、日陰でひと休みがちょうどよく、動くと少し汗ばむ陽気。それでも、時折吹く岩手の風は、またすぐに身体を冷やしてくれました。 時間は平日の午後の3時頃、盛岡市内をサイクリングしながらの観光の途中に、少し休みたくて寄らせてもらいました。 お客は2〜3組で空いてました。

場所は、盛岡城跡公園の敷地内にある櫻山神社の参道のすぐ横で、昔、この区間は盛岡城の城郭の一部の土地だったらしく、今も水の張ったお堀に守られたこの場所の歴史も興味深くはあります。 周辺には似たような小さな飲食店が幾つもあり、この狭い区間に詰め込まれたみたいに建ち並んでいるのは、廃城後に神社の門前町として発展した場所だからなのでしょうかね？面白い町です。

お店の外観にそれほど特徴はなく、周りとの違いはあまりないので、店前のカフェリーベとの看板が頼り。 店内に入っても入口付近は狭くゴチャとした感じ。すぐに上品そうな女性の店主が気付き、二階の好きな席にどうぞとのニュアンス。勝手はわからなかったですが、とりあえず二階へと進み、少しカーブを描く階段を登ると……何とも良い雰囲気の空間が表れます！

古い純喫茶店を、昭和の時代にタイムスリップしたとか、時間が止まったようなとの表現がありますが、このお店は英国風のレトロ空間といった印象。 コーヒーというよりは紅茶の種類の多いお店だからイギリス贔屓と考えるのは安易ですが、アンティーク調の調度品や、抑えた色調で落ち着いた内装の店内は、僅かな異国感を感じさせてくれて、店内を見回すだけでワクワクします。 二階のそれぞれの席は、微妙な段差で高低差がつけられているので、他の客を意識させない造りも、快適な空間を提供するお店の拘りなのかな。 何にしても、細部まで店主の配慮が行き届いた空間なので、そこで過ごす、ゆったりとした時間は贅沢なのは間違いないです。 出された紅茶やケーキも、値段はお手軽ですが、少しも手を抜いたようなものではなく、美味しくいただけます。 他のメニューも食べればよかったです。 少し休もうと入ったのですが、居心地が良く、ついつい長居しましたが、それも自然に許容してくれるような空間で、質の良い特別感のある時間を過ごさせて貰えて大満足です。 お店のこだわりがギュッと詰まったこの純喫茶は、長く続いて欲しい、また行きたいと思わせる素敵なお店でした。