1位 野菜、2位 肉、3位 魚 調理法はともかく、好きな食材を並べるとこうなる。意外に受け取られるかもしれないが、肉よりも野菜が好き、ぶっちゃけたところナスと生野菜さえあればなんでもよいのだ。いつぞや、レタスのしゃぶしゃぶなんていうものをご馳走になった時はエラい目にあった、箸が止まらないのだ。レタスの鮮度がよかった。シャキシャキした歯ごたえがなんとも言えず、食べ放題という事もあって果てしなく食べてしまったのだが、それでいていくら食べても大した量にはならず、ヘルシーでよい。という点でもじつによい食材であった。 肉は言うまでもなし。牛豚鶏あるいはジビエであっても、まったくの無問題だ。とくに脂がよい。質のよい豚肉の脂身ほど美味いものはない。口中にジュワッと溢れる甘く美味い脂ほど至福の世界に誘ってくれるものはない。脂が脂を食べるなんて共喰いではないか、という揶揄には積極的に無視するが、本当の事なので否定はしない。 という事でもっとも選択する機会が少ないのが魚類となる。別に避けているわけではない。新潟まで息子の迎えにかこつけて刺身を食べに行くくらいだから、嫌いなわけでは断じてない。ただ、なんとなく魚食べるのは面倒くさいなぁ、と感じているだけなのだ。焼きあるいは煮魚を箸でホジホジして、大骨小骨を取り去り、身を取り分け、また細かくホジホジしたり、アラをチューチューしたりという行程は楽しくもあるが、やはり面倒に感じてしまう。上海蟹のように、執事や召使いが取り分けてくれる。そのような環境だったらよいのだが。 これは明らかに母親の影響である。 80を越えた現在ですら"肉食女子"(現実には"肉食ババア"だが)といって憚らない彼女の食卓に、刺身以外の魚料理が並ぶことはほとんどないのではないか。母の手料理で23年ほど過ごしたが(そんな期間でしかなかったのか!)、魚料理など、全部で10回あるかない、そんなものだったと思う。サバの味噌煮なんて作ったことがあるのか。そんな家庭に育ったから、魚など選択するわけがないのだ。 多少変わったのは結婚してからだ。 うちの奥さんは、野菜も肉も、もちろん魚も好きだし、商売柄バランス云々にもうるさいので、だいたい日替わりで肉or魚+生野菜という献立となる。以来、魚料理に抵抗は少なくなったし、定食屋でもたまぁに注文するようになった。結婚すれば、誰でもこんなものかもしれないが。母親の味つけなどあっという間に忘れてしまう。 「薄情な息子たちだ」 と、母親に言われる所以である。 「和食処 まえの」 権堂アーケードの真ん中あたりにある居酒屋さんだ。美味しい魚料理が登場すると評判で、ランチもグレードが高い。10年近く前にお邪魔して、美味いサンマをいただいた事があるのだが、ずいぶんご無沙汰してしまった。この辺りは駐車場に困るのだ。今回はついでがあったので喜ばしい限りだ。 いつも通り、店先のホワイトボードに記載されたランチを確認する。 ・ブリ塩焼 700円 ・真鯛塩焼 800円 ・イクラとカンパチの二色丼 850円 ・銀ダラ照焼 950円 どれもそそられてたまらない。昼を少し過ぎていたためか、ブリ塩焼は大きく✖️と書かれている。 「銀ダラ照焼」950円 真鯛かこちらかで悩みに悩んだが、こちらに決定した。メインに小鉢の冷奴、漬け物にご飯、みそ汁といった、武骨あるいはこれ以上素っ気ない膳はないだろう、という感じ。 炊き立てのご飯はツヤツヤだ。松代の米を使っているのだとか。みそ汁の具はじゃがいも。味噌がキツめなのがよい。プリプリの木綿豆腐もよし。野沢菜は自家製だろうか。 そしてメインディッシュである銀ダラは、当然焼きたて熱々、身もかんたんにほぐれ、脂たっぷりで滴り落ちてくるほどだ。照焼とはいうものの、タレは少し利かせてある程度で、塩焼辛口に対する"甘口"といった風な味わいで、センスを感じさせられる。 海なし県...
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